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「人手が足りないが、なかなか採用できない」
「会社は問題山積の状態で、学生にアピールできる魅力がない」
と感じている経営者・経営幹部にお薦めしたい本に出会いました。
『日本一学生が集まる中小企業の秘密』
「ここで働きたい」と言わせる新戦略
著者 近藤 悦康氏
従来の採用手法ではその他大勢に埋もれてしまう、採用予算も少ない、という中で
手法と行動を変えることで、社員20人にも関わらず新卒採用に1万人が殺到し、
インターンシップ人気企業ランキングでも大企業に混ざって32位となる会社に変革させた
株式会社 Legaseed の社長が書いた新卒採用戦略の本です。
幾つか印象に残った部分を抜粋します。
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『いい会社にしてから優秀な人財を採用しようとすると、一生いい会社になれない』
・優秀な人財の採用が、企業の成長の起点
・採用した新人とともに、環境を創り上げていく、
すると新人にも、この会社を変える原動力になっているという
存在価値を実感させることができる。
『超売り手市場と言われる現在、
私たちは
人財から「選ばれる」企業
を目指す発想に
切り替えていかなければならない時代です』
『採用活動の「成功」は、
4月1日に採用目標人数が入社することではない
「定着化×戦力化」
が達成できて初めて成功と言える』
だから「採用」と「育成」は一体で計画する
『多くの企業が会社目線の説明会を開いている。
だから、もし学生目線になり、
・学生が知りたいこと、
・学生に役立つこと、
・そして学生が夢中になれる説明会
とはどのようなものだろう、と考えることができれば、
中小企業でも優秀な学生を集めることができるのです』
『採用活動とは、・・・
会社が求めていない人財が100人集まるよりも、
求める人財が3人来てくれることを目指すのです
そのことを考えれば、
おのずと就職サイトに掲載する文面や
インターンシップのプログラム、
選考の難易度も変わってきます』
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ノウハウとしては以下のようなことも書かれています
・採用は採用担当だけに任せるものではない
会社の総力を挙げて計画・実施していくもの
・選考フローにあたっては
- 「見極める採用」ではなく「育てる(成長実感)採用」
- 「理解させる採用」ではなく「体験させる採用」
- 「誇張採用」ではなく「等身大採用」
- 「説得する採用」ではなく「納得し合う採用」…ほか
・会社説明会は「説明型」ではなく「参加型」
・簡単に内定を出さずにハードルを上げる
・面接にあたっては「考えを聞き出す」ではなく「行動を聞き出す」
そして
・究極の採用は「採用活動をしない」こと
「選ばれ続ける会社」に進化させ続けることが重要
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全体として、単なる新卒採用の改善にとどまらず、
企業としてどのような在り方でいるべきか、
という会社経営そのものにまで視点を置いた本でした。
すこしでもご興味をお持ちになりましたら、ご一読をお勧めします。
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