上海生活開始から3か月が過ぎ、いよいよ中国語のレッスンに通い始めました。
教科書は通っている語学スクールのオリジナル教材、
「大家的汉语」入門編。
みんなの中国語、という意味です。
中身は12課(レッスン)からなり、
前半6課は発音ばかり、
後半6課で基本的な文のレッスンでした。
このあたりはどの入門書も同じような構成ではないでしょうか。
発音は日本人にとって中国語学習の際のひとつの「壁」です。
なので、この教科書でも結構なページを割いていました。
とにかく中国語は最初に発音に慣れておく必要があります。
間違った発音を身に着けてしまうとまず通じません。
中国語の発音は、
「母音」と「子音」からなる音と、
「声調」という抑揚からなっています。
母音と子音の数は日本語よりずっと種類が多く、
母音が39種、子音が21種。
英語に近い音もあれば、
喉の奥から音を出すような、
英語にも存在しない発音もあります。
さらに日本語にも英語にもない特徴が
「声調」と呼ばれる音の抑揚です。
「声調」は大きく4種類あるのですが、
この抑揚がすべての漢字に対して
厳密に決まっているのです。
4種類の「声調」は、
・高音階を一定に保つ「第一声」
・中間の音階から高音階に変化する「第二声」
・低めの音階から一瞬低音階に下がった後、半分高い音階に上がる「第三声」
・高音階から低音階に一気に下がる「第四声」
イメージしやすいように図を付けました。
母音と子音の組み合わせが同じでも
「声調」が違うと意味が違ってきます。
例えば日本語の「いー」に近い発音があるのですが、
これが声調によって
第一声 「衣」
第二声 「移」
第三声 「椅」
第四声 「意」
と変わってきます。
私は日本を出発する前の短い期間、
発音だけ、正確に言うと
母音と子音の組み合わせの発声だけは
教わりに行っていたおかげで、
先生に「発音が綺麗ですね」と言われて
いい気になっていたのですが、
声調は単語ごとに確認して覚えなければならず、苦労しました。
また、よくやった間違いは、Yes/Noで答える疑問文。
日本語や英語だと
「朝ごはん食べた。」を
文末を上げて話せば疑問文になりますが、
中国語だと語の抑揚が変わるので、
最後の単語の意味が変わってしまいます。
そういう時には文末に「吗(マ)」を
加えることでYes/No疑問文にします。
でも最初のころ、練習で疑問文を話したら
「吗」をつけ忘れて、つい語尾を上げて終わってしまうことが良くありました。
しばらく沈黙の後、先生が
「・・・、吗、ですね」
と訂正してくれます。
これが本当の「マ」が抜けている、だなと苦笑することしきりでした。
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